造影CTと造影MRI


肺がん」の症状がまだ現れていない段階で、「肺がん」であるかどうかの可能性を調べる「スクリーニング検査」。このスクリーニング検査の結果を受けて、「肺がん」の可能性がある場合に受ける「確定診断(かくていしんだん)」の診断結果により、「肺がん」が、どの程度進行してしまっているのか、肺からほかの臓器にまで広がっているかどうかを調べるのが「病期診断(びょうきしんだん)」です。病期診断においては、より詳しく「肺がん」の状況を知るために「造影CT 」、「造影MRI」、「FDG-PET」、「腫瘍マーカー」、「超音波(エコー)診断」、「骨シンチグラフィー」などの検査が行われます。「病期診断」の結果を受けて、その後の治療方法が考えられることになります。ここでは、「造影CT 」と「造影MRI」についてご紹介させていただきます。

「造影CT 」と「造影MRI」とは

「造影CT (ぞうえいシーティー)」

正常な組織と異常のある組織の区別をしやすくする造影剤を静脈注射しながら、CTを撮る肺がんの診断法を「造影CT (ぞうえいシーティー)」と呼びます。この際に用いられる水溶性造影剤は、無色透明の液体で、1回に100~150ccほどが静脈に注射されます。急速に造影剤を静脈に注入すると、からだが熱くなることもありますが、誰にでも起こることですので心配はありません。まれにアレルギー反応が出る人もいますので、検査を受ける前に十分確認することが重要になります。
肺がんの「病期診断」における「造影CT」では、縦隔や肺門のリンパ節腫大の確認、肝臓や腎臓などの肺以外の臓器への転移状況の確認が行われます。「造影CT」の場合もCTを撮るときと同じように、移動可能なベッドに横たわり、専用の機械の中に移動することになります。その中でX線を照射しながら、体内を撮影していきます。

「造影MRI(ぞうえいエムアールアイ)」

MRIとは、Magnetic Resonance Imagineの略語です。日本語では、磁気共鳴画像法を意味するものです。CTとは違い、磁場を一定方向にかけ、対象にある物質の原子の状況を感知して、画像を構成する画像診断法が「造影MRI」となります。
MRIは、縦・横・ななめなど様々な方向から、自在に画像を撮ることができるのが特徴となります。肺がんの「病期診断」における「造影CT」では、縦隔や肺門のリンパ節腫大の確認、肝臓や腎臓などの以外の臓器への転移状況の確認が行われます。
X線検査やCT検査に比較すると、放射線被曝の可能性がないことがメリットと言えますが、ペースメーカーなどを使われている方には行えない検査方法であることには、注意が必要です。

「造影CT 」や「造影MRI」などによる「病期診断」の結果を受けて、肺がんの治療法が決定され、入院することになるケースも多いかと思います。早期発見であれば、高い確率で治すことができますので、「肺がん」になったからといって焦らず、じっくりと「肺がん」の治療に取り組むようにしてください。