放射線単独治療(非小細胞肺癌)
肺がんに対して、放射線を照射することで、がん細胞を殺傷する治療を「放射線治療(ほうしゃせんちりょう)」と言います。「放射線治療」は、近年、目覚ましい進歩をあげているもので、この治療により数年長く生きられる患者さんもいると言います。一般的に「放射線治療」は、「外科手術療法」ができない患者さんや、外科手術を拒否した患者さんにおこなわれるものです。また、手術前や手術後に、「化学療法」と併用しておこなわれるケースもあります。
「放射線治療」のメリット
「外科手術療法」ができない患者さんに対して、脳転移・肺転移などの治療や症状緩和として、さまざまな目的で用いられるものです。具体的には、がん細胞に放射線を当て、DNAに傷をつけて、増殖を抑える治療法になります。外科手術よりも体への負担が少ないことがメリットとしてあげられます。放射線によるDNAの損傷は、正常細胞にも起こるものがですが、細胞分裂が活発ながん細胞は、より大きなダメージを受けるため、「放射線治療」はがんの治療に有効であると言えます。「放射線治療」によってがん細胞死滅しても、外科手術のようにがんを切除するわけではありませんので、痕跡は残ることになります。しかし、完全にがん細胞が死滅してしまえば、心配はないと言えるでしょう。
放射線単独治療(非小細胞肺がん)
全身の状態などから「外科手術療法」ができない場合、I・II 期の非小細胞肺がんに対しては、「放射線治療」による単独治療がすすめられています 。一般的には、肺がんに対して、局所的に60~80Gyの放射線をあてることになります。一度に大量の放射線をあてると正常の組織にも大きなダメージを与えることになりますので、何回かにわけて照射します。
通常は、1日1回、1.8~2Gyの放射線を照射しますが、最近、この放射線の分割法に関する研究が進歩し、1日に2回照射する方法が有望と考えられてきているようです。
定位放射線治療
現在ではCTを使って、治療を行う範囲をシミュレーションしながら「放射線治療」を行うケースがほとんどのようです。
この方法を「定位放射線治療(ていいほうしゃせんちりょう)」と呼びます。十数年前の「放射線治療」に比べて、正常な細胞に対するダメージを軽減できるというメリットがあります。
しかし、肺がんの場合は、呼吸によって肺が動くために、やや広めに放射線を当てる傾向があり、その点では注意が必要です。
