シスプラチン


早期肺がんの場合、外科手術により肺がんを切除する「外科手術療法」が行われます。「外科手術療法」の術後や、外科手術が行われないケースでは、抗がん剤を用いた「化学療法」が行われるのが一般的です。

その際に用いられる抗がん剤には、作用や成分などの違いで、たくさんの種類があります。ほとんどの抗がん剤が、細胞のDNAやタンパクを変性させたり、細胞分裂を抑えてがんを攻撃するものです。

最近では、がんの原因になる分子をターゲットとした「分子標的治療薬」という新しいタイプの薬も登場しています。

多くの抗がん剤は、がん細胞とともに、正常の細胞にもダメージを与えてしまうものですので、治療を受ける際には、その副作用も考慮して治療薬を選ぶことが重要になってくるでしょう。

また、抗がんの効果を高めるために2~3種類の抗がん剤を用いる併用化学療法が、今では一般的になっています。

このページでは、抗がん剤のひとつである「シスプラチン」についてまとめたいと思います。

「シスプラチン(ランダ、ブリプラチン)」とは

肺がんに対する併用化学療法のベースとなるのが、「シスプラチン(ランダ、ブリプラチン)」です。

小細胞がんに対しては、

などがよく用いられます。また、非小細胞がんに対しては、「シスプラチン」に、
イリノテカン」、「ビノレルビン」、「ゲムシタビン」、「ドセタキセル」、「パクリタキセル」などと組み合わせた療法がよく用いられます。

「シスプラチン(ランダ、ブリプラチン)」の特徴

「シスプラチン」は、適応範囲が広く、多くの抗がん剤治療で中心的役割を担っています。高い抗腫瘍効果を持つ反面、強い副作用への対応が課題となっている抗がん剤です。

「シスプラチン」は、1965年に、アメリカのローゼンバーグ博士により、細菌の増殖を抑える抗菌薬として発見され、その後、がん治療に用いられるようになりました。

また、「シスプラチン」は「白金製剤(プラチナ製剤)」に分類される薬剤で、名前の通り金属の白金を含んでいます。白金が、がん細胞のDNAと結合することで DNAの複製をさまたげ、分裂・増殖を抑えて死滅させるという作用を持っていることが特徴です。