全身転移性癌モデルのVMマウスを使用したメソトレキサートとシスプラチンの腫瘍進行と存在率に対する影響
同系交配のVMマウスの脳に自発的に発生する新型の腫瘍VM-M3の存在を確認した。VM-M3腫瘍が脳の外側に増殖すると、局部侵入、脈管内への侵入、免疫システムの生着、血管外遊出、また肺、肝臓、腎臓、膵臓、脳含む二次性腫瘍の形成など転移の主な生体プロセスが発現する。また多くのヒト転移性癌で見られる細胞に似たマクロファージのような細胞の複数の特性が発現しており、VM-M3モデルが組織の原因に関係なく、ほとんどのタイプの転移生癌の研究に役立つということでもある。
蛍ルシフェラーゼ(VM-M3/Fluc)を発現するVM-M3腫瘍細胞は、免疫応答性の同種VMマウスの皮下に増殖した。メソトレキサートとシスピラチンによる抗転移性の効果は週一回で3週間に渡る注射などによる投与で評価された。VM-M3/Flucの転移と進行状況を計るために生物発光の技法が用いられた。
すべての対象マウスにはVM-M3/Flucが皮下移植されてから21日以内に全身に転移が見られた。メソトレキサートはVM-M3/Flucによって最初にできた腫瘍の増殖を抑制できなかったが、肺、肝臓への転移を50%縮小し、腎臓、膵臓、脳への転移を完全に抑制することに成功した。一方シプラチンによる腫瘍増殖の縮小は著しく、肺、肝臓、膵臓、腎臓、脳への転移を妨げ、実験対象のすべてのマウスの生存率が大幅に増大する結果となった。
研究結果によりVM-M3/Flucのメソトレキサートとシスプラチンへの反応は、報告されているヒト転移性疾患への反応と類似していることが判明した。これらの発見はVM-M3/Fluc腫瘍が抗転移性癌治療と根本的な抑制経路を診断する前臨床モデルとして信用性があることを示している。
